次に行くべきソウルは聖水じゃない?鍾路3街が「世界で最もクールな街」1位に

次に行くべきソウルは聖水じゃない?鍾路3街が「世界で最もクールな街」1位に

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韓国旅行で「今行きたい街」と聞かれたら、どこを思い浮かべますか?

聖水(ソンス)、漢南洞(ハンナムドン)、延南洞(ヨンナムドン)。

新しいショップやカフェ、ポップアップが次々と誕生するエリアが、ここ数年のソウル旅行では注目されてきました。

ところが2026年、世界から最も高く評価されたソウルの街は、少し意外な場所でした。

ソウルの「鍾路3街(チョンノサムガ)」が、世界各都市の情報を発信するメディア「Time Out」が発表した「The 40 Coolest Neighbourhoods in the World 2026」で世界1位に選ばれたのです。

しかも評価されたのは、最新の大型商業施設や世界的ブランドが集まっているからではありません。

  • 昔ながらの屋台。
  • 韓屋が残る路地。
  • 新しいカフェやショップ。
  • 若者と昔からこの街で過ごしてきた人たち。

古いソウルと新しいソウルが、ひとつの街の中で混ざり合っていること。
それこそが、いま鍾路3街が面白い理由のようです。

今回は、なぜ鍾路3街が「世界で最もクールな街」に選ばれたのか、KOREA PICK編集部が追ってみます。

鍾路3街が「世界で最もクールな街」1位に

Time Outは2026年9月、「The 40 Coolest Neighbourhoods in the World 2026」を発表しました。

世界40都市から選ばれたエリアのなかで、1位となったのが韓国・ソウルの鍾路3街です。

2位はモロッコ・ラバトのL’Ocean District、3位はギリシャ・アテネのNeos Kosmos。

アメリカ・ロサンゼルスのChinatownが4位、日本からは大阪の北加賀屋が6位、東京の高円寺が8位に選ばれています。

そのなかでソウルの鍾路3街が世界1位となりました。

実は鍾路3街がTime Outのランキングに登場するのは初めてではありません。

2021年にも世界3位に選ばれており、そこから5年。

2026年、ついに世界1位となりました。

そもそも鍾路3街ってどこ?

AI生成画像

鍾路3街は、ソウル中心部の鍾路区にあるエリアです。

地下鉄1号線・3号線・5号線が乗り入れる鍾路3街駅を中心に、

  • 益善洞(イクソンドン)
  • 宗廟(チョンミョ)
  • 仁寺洞(インサドン)
  • 楽園商街(ナグォンサンガ)

などが徒歩圏内にあります。

韓国旅行が好きな人なら、「鍾路3街そのものを目的地にしたことはないけど、益善洞には行ったことがある」という人も多いかもしれません。

ソウル観光公式ガイドでも、益善洞韓屋村の最寄り駅として鍾路3街駅が案内されています。

つまり、これまで「益善洞へ行くために降りる駅」というイメージだった人にとっても、

今度は鍾路3街という街そのものを歩いてみる価値がありそうです。

なぜ鍾路3街が世界1位になった?

Time Outが鍾路3街を評価した理由を見ていくと、この街の面白さが見えてきます。

今回のランキングでは、

  • 飲食
  • ナイトライフ
  • 文化
  • 個性的なローカルビジネス
  • 住みやすさ
  • コミュニティ

などが評価されています。

鍾路3街には、どれかひとつの巨大な観光スポットがあるわけではありません。

その代わり、

  • 昔ながらの食堂や屋台があり、
  • 韓屋を活用したカフェがあり、
  • 新しいショップや工房があり、
  • 夜になると路上にテーブルが並び、

世代も目的も違う人たちが同じ街で過ごしています。

「何かひとつが新しいから面白い」のではなく、いろいろな時代のソウルが同時に存在している。
そこが鍾路3街の魅力です。

夜になると現れる「ポジャンマチャ」

AI生成画像

今回、Time Outが特に注目しているのが鍾路3街の夜です。

鍾路3街駅周辺では夕方になると、韓国語で「ポジャンマチャ」と呼ばれる屋台が並び始めます。

かつては仕事帰りの会社員や労働者が安く食事やお酒を楽しむ場所というイメージが強かったポジャンマチャ。

しかし現在は、若い世代もこうした昔ながらの雰囲気を楽しむようになっています。

Time Outでは、鍾路3街のDonhwamun-ro 11-gil周辺で夕方5時頃から人が集まり始める様子を紹介。

トッポッキやラーメン、チヂミなどを食べながら、路上の簡素な椅子に座って過ごす。

最新のショッピングモールやおしゃれなカフェとは正反対ともいえる体験が、逆に新鮮なものとして若い世代に受け入れられています。

益善洞には韓屋と新しい店が共存

鍾路3街を語るうえで外せないのが益善洞です。

細い路地に韓屋が並び、その建物を活用したカフェ、レストラン、ショップなどが集まっています。

ソウル観光公式ガイドによると、益善洞韓屋村は仁寺洞や楽園商街周辺へとつながるエリアで、伝統的な雰囲気の中にさまざまなコンセプトのカフェや飲食店、ショップが存在します。

歴史ある街並みを保存するだけではなく、

その空間に新しい店が入る。

古い建物と新しいカルチャーが自然に共存しているのが益善洞です。

Time Outも、鍾路3街が世界1位になった理由のひとつとして益善洞の存在を挙げています。

次に注目したいのが「西巡邏通り」

そして今回、KOREA PICK編集部が特に気になったのが、西巡邏通り(ソスルラギル/Seosulla-gil)。

宗廟の石垣沿いに続く通りです。

AI生成画像

かつては比較的静かな道でしたが、現在はクラフト工房、ジュエリーショップ、カフェ、バーなどが集まり始めています。

Time Outの記事でも、益善洞の賑やかな路地とは違う、鍾路3街のもうひとつの顔として紹介されています。

世界的ブランドの大型店舗が並ぶわけではなく、小さな独立系ショップや工房が点在する。

KOREA PICKとしては、こういう場所こそ実際に歩いてみたいところです。

楽園商街も鍾路3街らしさのひとつ

もうひとつ鍾路3街を象徴する存在が楽園商街です。

1960年代に建てられた巨大な建物の中に、楽器店が数多く集まることで知られています。

ギターなどの洋楽器から韓国の伝統楽器まで扱われ、現在も独特の雰囲気を残しています。

その周辺にはマッコリを楽しめる店などもあり、

  • 韓屋
  • ポジャンマチャ
  • ジュエリー
  • 楽器
  • カフェ
  • バー

と、まったく違うカルチャーが徒歩圏内に存在しています。

これも鍾路3街がほかのエリアとは少し違う理由なのかもしれません。

「新しい街」ではないことが、むしろ新しい

ここが今回、KOREA PICKで一番面白いと感じたところです。

聖水が注目される理由のひとつは、街がものすごいスピードで変化していること。

  • 新しいブランド。
  • 新しいポップアップ。
  • 新しいカフェ。
  • 世界的ブランドの常設店舗。

「次に何ができるんだろう?」という面白さがあります。

一方の鍾路3街は少し違います。

昔からあるものをすべて新しく作り替えるのではなく、

昔ながらの食堂の横に新しい店があり、

高齢者が集まる場所の近くを若者が歩き、

韓屋の中にカフェが入り、

夜には昔ながらの屋台に若い世代が集まる。

新しいものだけで街を作らない。

その混ざり方そのものが、いま再評価されているように見えます。

「次は聖水じゃない?」という話でもない

今回、鍾路3街が世界1位になったからといって、

「聖水はもう古い」

という話ではありません。

むしろ面白いのは、同じソウルの中でも街ごとにまったく違う魅力があることです。

最新ブランドやポップアップを追うなら聖水。

ファッションや感度の高いショップを巡るなら漢南洞。

そして、

昔のソウルと現在のソウルが混ざり合う街を歩くなら鍾路3街。

韓国旅行で行きたい街の選択肢が、またひとつ増えたと考えるほうが楽しそうです。

日本人旅行者なら「益善洞だけ」で帰るのはもったいないかも

日本人旅行者にとっても鍾路3街は訪れやすいエリアです。

地下鉄1・3・5号線が利用でき、明洞や仁寺洞、東大門方面などと組み合わせやすい立地。

これまで益善洞だけを目的に訪れていた人なら、

次回は少し範囲を広げてみても面白そうです。

例えば、

鍾路3街駅
↓
益善洞の韓屋路地
↓
宗廟
↓
西巡邏通り
↓
楽園商街
↓
夜はポジャンマチャ

という流れ。

昼と夜で雰囲気が大きく変わるので、半日から1日かけて歩いてみたいエリアです。

秋の鍾路3街も面白そう

そしてTime Outが旅行時期としておすすめしているのが秋。

鍾路3街周辺にはイチョウの木があり、秋になると街が黄色く染まります。

少し涼しくなった夜に屋外のポジャンマチャで韓国料理を食べる。

韓屋の路地を歩く。

宗廟の石垣沿いを散策する。

派手な観光スポットを巡る韓国旅行とはまた違った楽しみ方ができそうです。

ちょうどこれからの時期に訪れたくなる街です。

KOREA PICKも改めて歩いて確かめたい

実はKOREA PICK編集部は、鍾路3街を訪れたことがあります。

2024年6月、鍾路3街駅近くにある「モクシー・ソウル・インサドン」に宿泊するため、このエリアを実際に歩きました。

当時の印象を正直に振り返ると、現在のように「世界で最もクールな街」として意識して歩いていたわけではありません。

昔ながらの建物や飲食店が密集し、路地にはかなり雑多な雰囲気もあり、お世辞にも「洗練された街」という第一印象ではありませんでした。

一方で、夜になると屋台に人が集まり、少し歩けば益善洞の韓屋が並ぶ路地へ。

新しいソウルとはまた違う、独特の空気がある街だったことは覚えています。

それから約2年。

その鍾路3街が2026年、「世界で最もクールな街」1位に選ばれました。

今回あらためて調べてみると、当時は特に意識していなかった西巡邏通りや楽園商街、ポジャンマチャなども含めて、

「もう一度、今度は鍾路3街そのものを目的に歩いてみたい」

と思うようになりました。

街が大きく変わったのか。

それとも、2024年に見ていた雑多な街並みこそが、実は鍾路3街の面白さだったのか。

次回訪れるときは、「世界で最もクールな街」という視点を持って、2024年とは違う角度から歩いてみたいと思います。

聖水のように新しいものが次々と生まれる街だけではなく、昔からあるソウルが、新しい世代によってもう一度面白く見えてくる。

一度訪れたことがあるからこそ、2026年の鍾路3街を改めて確かめてみたい。

KOREA PICKでは、そんな街の変化も現地で追っていきます。

参考情報

※本記事は2026年10月1日時点で確認できる公開情報をもとに作成しています。店舗や屋台などの営業状況は変更される場合があります。