韓国旅行でソウルから釜山や大邱などへ移動するとき、便利なのが高速鉄道です。
これまでは韓国鉄道公社(KORAIL)が運行する「KTX」と、SRが運行する「SRT」という2つの高速鉄道があり、それぞれ予約サイトやアプリ、ソウル側の発着駅などが異なっていました。
しかし、2026年9月1日から韓国の高速鉄道が大きく変わりました。
KTXとSRTの統合運行がスタートし、これまでSRTとして運行されていた列車もKTXとして利用できるようになったのです。
さらに変わったのは名前だけではありません。
運賃の引き下げ、座席数の増加、予約サービスの統合など、韓国を旅行する人にとってもうれしい変更が行われています。
今回は、2026年9月から始まった韓国高速鉄道の統合について、日本人旅行者にも分かりやすく紹介します。
2026年9月1日からKTXとSRTが統合
韓国ではこれまで、KTXとSRTという2つの高速鉄道サービスが運行されていました。
KTXは韓国鉄道公社(KORAIL)が運行し、ソウルでは主にソウル駅や龍山駅などを発着。
一方のSRTはSRが運行し、江南エリアからアクセスしやすい水西(スソ)駅を拠点としていました。
そのため、同じソウルから釜山方面へ向かう場合でも、
- 「ソウル駅からKTXに乗る」
- 「水西駅からSRTに乗る」
という2つの選択肢がありました。
さらに予約サービスも別々だったため、初めて韓国の高速鉄道を利用する旅行者にとっては少し分かりにくい仕組みでもありました。
この体制が2026年9月1日から変更され、KTXとSRTはKTXとして統合運行されています。
SRTはなくなった?9月以降はKTXとして予約
今回の統合で気になるのが、「SRTはもうなくなったの?」という点です。
2026年8月31日までに運行する列車については、従来どおりSRTとして乗車券が販売されていました。
しかし、9月1日以降に水西駅を発着する旧SRT路線については、KTXの乗車券として販売されています。
つまり、これまでSRTを利用していた水西駅発着の高速鉄道そのものが利用できなくなったわけではありません。
水西駅から釜山方面などへ向かう高速鉄道は引き続き利用できます。
旅行者目線では、「KTXとSRTのどちらを予約するか」ではなく、「ソウル駅と水西駅のどちらから乗るのが便利か」という考え方に変わったと捉えると分かりやすいでしょう。
KTXの運賃が平均約10%引き下げ
今回の統合で大きな変更となったのが運賃です。
高速鉄道の運賃は、これまでのSRTの水準に調整され、従来のKTXと比較して平均約10%引き下げられました。
これまでKTXとSRTでは同じような区間を走っていても運賃に違いがあり、SRTのほうが比較的安く設定されていました。
統合後はKTX側の運賃がSRT水準へ近づいたことで、これまでKTXを利用していた人にとってもメリットがあります。
韓国旅行でソウルだけでなく釜山や大邱など複数の都市を巡る場合、高速鉄道を利用する機会も多くなります。
1回の差額は大きくなくても、往復や複数区間を利用する旅行ではうれしい変更といえそうです。
座席数も増加!水西駅発着は約30%拡大
運賃だけでなく、高速鉄道の座席供給も増えました。
韓国国土交通部によると、統合運行によって平日は1日あたり約15,000席、週末は最大約17,000席が追加されています。
特に増加しているのが、水西駅を発着する路線です。
水西駅方面の座席供給は約30%拡大されました。
韓国では週末や連休になると高速鉄道の指定席が早い段階で売り切れることがあります。
座席数が増えたからといって必ず直前予約できるわけではありませんが、これまでより選択肢が増えたことは旅行者にとってもメリットです。
特に釜山など人気都市へ週末に移動する予定がある場合は、引き続き早めに予約しておくのがおすすめです。
予約は「KORAIL+」に一本化
旅行者にとって一番分かりやすい変化は、予約方法かもしれません。
これまでは、
KTX → KORAIL系のサービス
SRT → SRTアプリ・Webサイト
と予約窓口が分かれていました。
2026年9月1日以降に運行する高速鉄道については、統合アプリ「KORAIL+」やKORAIL公式サイトなどから予約できるようになっています。
KORAIL+では列車検索から決済までまとめて行えるため、これまでのようにKTXとSRTそれぞれのサービスを確認する必要がありません。
さらにKORAIL+は外国人利用者向けの機能も用意されており、複数言語への対応やAIを活用した多言語チャットボットなども導入されています。
韓国旅行者にとっても、高速鉄道を利用するハードルは以前より下がりそうです。
ソウル駅と水西駅、どちらから乗ればいい?
KTXとSRTが統合されたからといって、ソウル側の発着駅がひとつになったわけではありません。
ソウル駅と水西駅は引き続き高速鉄道の主要駅として利用されます。
そのため旅行者は、宿泊している場所や目的地に合わせて出発駅を選ぶのがよいでしょう。
明洞、弘大、ソウル駅周辺などに宿泊している場合は、ソウル駅から乗車するほうがアクセスしやすいケースが多くなります。
一方、江南、蚕室などソウル南東部に滞在している場合は、水西駅が便利なこともあります。
以前は「KTXに乗るならソウル駅」、「SRTに乗るなら水西駅」というイメージがありました。
これからは鉄道会社の違いではなく、「自分がいる場所からどちらの駅へ行きやすいか」で選びやすくなります。
古い韓国旅行情報の「KTXとSRT比較」には注意
今回の統合によって、インターネット上に残っている韓国旅行情報の一部は古くなっています。
たとえば、
「KTXとSRTはどちらがおすすめ?」
「SRTの予約方法」
「SRTアプリの使い方」
といった情報です。
2026年8月までの旅行では有効だった情報でも、9月以降は予約方法やサービス内容が変わっている可能性があります。
特に高速鉄道の予約方法を検索するときは、記事や動画がいつ公開・更新されたものなのか確認しておきましょう。
2026年9月以降の旅行であれば、KORAIL+やKORAIL公式サイトなど最新の公式情報を確認するのが安心です。
韓国旅行で「ソウル+もう1都市」がしやすくなるかも
KTXとSRTの統合は、韓国国内の鉄道制度としては大きな変更です。
一方、日本から韓国を訪れる旅行者にとって重要なのは、「結局、旅行がどう便利になるのか」というところでしょう。
予約窓口がまとまり、運賃が引き下げられ、座席供給も増える。
こうした変化によって、これまでソウルだけを訪れていた人でも、韓国国内の別の都市へ足を延ばしやすくなる可能性があります。
- ソウルから釜山へ。
- ソウルから大邱へ。
- あるいは高速鉄道を使って、まだ訪れたことのない韓国の街へ。
韓国旅行というとソウルを中心に考えがちですが、高速鉄道を使えば旅行の選択肢は一気に広がります。
KOREA PICK編集部も統合後のKTXに注目
2026年9月に始まったKTXとSRTの統合。
今回調べてみると、単に「SRTという名前がKTXになった」というだけではなく、運賃、予約方法、座席供給など旅行者にも直接関係する変更が行われていました。
KOREA PICKとして特に気になっているのが、統合後の水西駅です。
これまでSRTの駅という印象が強かった水西駅ですが、今後はKTXのもうひとつのソウル側の玄関口として、旅行者にとっても存在感が増していくかもしれません。
次回、韓国国内を高速鉄道で移動する機会があれば、
実際のKORAIL+での予約方法や、ソウル駅・水西駅の使い勝手なども現地で確認してみたいところです。
韓国の交通は旅行者にとって少し複雑に感じることもありますが、今回の統合は「より分かりやすくなる方向」の変化といえそうです。
参考情報
※本記事は2026年9月10日時点で確認した公式情報をもとに作成しています。運賃、ダイヤ、予約方法などは変更される場合があります。実際に利用する際はKORAILなどの最新情報をご確認ください。
